金融
大手証券会社3社の2024年4月から12月までの決算がまとまり、株価の上昇傾向を追い風に、顧客からの預かり資産が増えて運用の手数料収入が伸びたことなどから、各社とも大幅な増益となりました。
大手証券会社3社が発表した2024年4月から12月までの9か月間の決算によりますと、グループ全体の最終的な利益は、
▽野村ホールディングスは、2023年の同じ時期のおよそ2.5倍の2687億円
▽大和証券グループ本社は、およそ1.5倍の1244億円
▽SMBC日興証券は、関係会社の株式を売却したため602億円と、およそ9倍となりました。
株価の上昇傾向を追い風に各社とも個人からの預かり資産が増え、手数料収入を伸ばしたほか、投資信託の販売も好調でした。
また、日本企業の間で、取引先企業の株式=政策保有株の売却が相次いだため、法人部門の収益も拡大しました。
一方、野村ホールディングスでは、2024年は国債の先物取引での不正で処分を受けたり、強盗殺人未遂と放火の罪で社員が起訴されたりと不祥事が相次ぎました。
業績への影響について、北村巧CFOは4日の会見で「機関投資家が取り引きを控えたり社債発行の引き受け業務から外れたりして、収益のマイナス面はあったかと思うが、影響は限定的だと思う」と述べました。
ビジネスニュース一覧へ戻る
シェア