大阪・関西万博 開幕1週間 運営面の改善が課題 – nhk.or.jp


大阪・関西万博
大阪・関西万博は開幕から1週間がたち、19日までの入場者数は60万人を超えました。人気のパビリオンには長い行列が出来ていて、今後、入場者数が増えるとみられるなか、運営面の改善をどう進めていくかが課題になりそうです。
来場者からさまざまな意見
混雑対策で整理券配付も
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来場者からさまざまな意見
混雑対策で整理券配付も
158の国と地域が参加する大阪・関西万博は、今月13日に開幕してから1週間がたち、20日も午前中から多くの人が会場のシンボルの大屋根リングにあがったり、各国のパビリオンを見学したりしています。

19日までに中央アジアのトルクメニスタン、南太平洋の島国・トンガ、そしてカリブ海の島国・グレナダの3か国が、各国に1日ずつ割り当てられたナショナルデーのイベントを開き、それぞれの伝統や文化を披露しました。

博覧会協会によりますと、19日までの一般の入場者数はおよそ50万人で、スタッフも含めると61万人を超えたということです。

1日の平均でみると8万8000人となっていて、博覧会協会が半年間で想定している入場者数の1日の平均、およそ15万人を下回っています。

開幕初日に課題となった入退場ゲートの大きな混乱は2日目以降は見られませんが、予約制をとっていない海外パビリオンや、人気のパビリオンの予約がない人向けの入り口には長い行列ができています。

入場者数は今後増えるとみられ、夏に向けて気温も上がるなか、行列や熱中症への対策など運営面の改善を進め、集客とどう両立するかが課題になりそうです。
大阪・関西万博の開幕から1週間がたち、来場者からはさまざまな意見が聞かれました。兵庫県淡路市から来た10代の女性は、大手人材会社のパビリオンでiPS細胞からつくられた「ミニ心臓」を見たことに触れ「初めてこういうのがあるんだなって知りました。すごくいい経験になりました」と話していました。

また、万博のプロデューサーも務める音楽家で教育者の中島さち子さんが手がけたパビリオン「いのちの遊び場 クラゲ館」を家族と訪れた大阪 吹田市の男の子は「展示を触ったらにじのような色が出ておもしろかった」と話していました。

20日訪れた人からは、万博に入場する際の待ち時間などについては「許容範囲内」とか「思ったよりもスムーズだった」という声があがる一方、パビリオンの事前予約システムについては「複雑で予約できなかった」という声が多く聞かれました。

また、およそ155ヘクタール、東京ドームおよそ33個分もある会場での休憩場所について、大阪 高槻市の80代男性は「座るところはあるが、食事の時間帯にはいっぱいになっていた。スマートフォンを見たら1万3000歩も歩いていて疲れました」と話しました。

また、大阪 和泉市の60代男性は「休憩するところは、大屋根リングの下にもう少しあったほうがいい。今はいいが夏場は熱中症になる人が出るのではないか」と心配していました。
事前の予約が必要ないパビリオンの中には、混雑を避けるため、整理券の配付を始めたところもあります。

会場の最寄り駅となる夢洲駅からの入場ゲートに近いアイルランド館は、事前の予約をせずに入ることができますが、開幕初日に来場者が殺到して大混雑となったことから、2日目から整理券を配付して、入場を制限する対策をとっています。

整理券は毎日、午前と午後の2回配られていて、20日午後には配付が始まる前から多くの人が列を作っていました。

整理券を受け取った人たちは指定された時間に入場し、アイルランドの自然を再現した展示や、幼少期をアイルランドで過ごし、その後、日本に移住した明治時代の作家、小泉八雲=ラフカディオ・ハーンを紹介するコーナーのほか、伝統的な音楽や踊りでアイルランドの世界観を表現したショーなどを楽しんでいました。

富山県の50代の女性は「予約のいらないパビリオンを1つでも多く回りたいので、整理券を手に入れられてよかった。デジタルばかりでなくアナログでも臨機応変な対応をしてくれるのはありがたい」と話していました。

大阪市の30代の夫婦は「先日来たときはもう整理券がなくなって見られなかったので、きょうは配付の時間をチェックして見ることができた。すべてのパビリオンを回れるよう頑張りたい」と話していました。
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