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東京科学大学は、同大学工学院が開発した、小型軽量な宇宙展開型フェーズドアレイ無線機の宇宙実証を行うことを1月23日に発表。6G時代に向けた取り組みで、高い平面度を必要としない展開型フェーズドアレイ無線機として世界初の事例になるという。
東京科学大学の研究チームが開発した、宇宙展開型フェーズドアレイ無線機
使用する機器は、宇宙航空研究開発機構(JAXA)の「革新的衛星技術実証4号機」に載せて2025年末に打ち上げられ、現在同機は衛星全体の機能確認を実施する運用期間に入っている。
宇宙展開型フェーズドアレイ無線機(左)を搭載した、「革新的衛星技術実証4号機」の一端を担う「小型実証衛星4号機」(RAISE-4) (C)JAXA
東京科学大学 工学院 機械系の坂本啓教授、総合研究院 未来産業技術研究所の白根篤史准教授、工学院 電気電子系の岡田健一教授らの研究チームが開発に成功したもの。同研究は、革新的衛星技術実証4号機の実証テーマ「Society 5.0に向けた発電・アンテナ機能を有する軽量膜展開構造物の実証」(HELIOS-R)の一環として実施される。
この衛星無線機は、折り紙技術を活用して打ち上げ前は小さく収納し、宇宙空間で大面積に展開できる点が特徴で、従来の無線機よりも小型軽量に設計。柔らかな展開膜上に無線機があり、展開後も完全な平面にはならないため、非平面を電気的に補償する技術を採用している。
今後、非平面の宇宙展開型フェーズドアレイ無線機を用いて、6G時代の無線通信に欠かせないビームフォーミング技術の宇宙実証を、世界で初めて実施する予定だ。
研究チームはこの技術によって、大面積のフェーズドアレイ無線機を小型衛星にも搭載できるようになり、現在は数百kgを超える通信衛星の“飛躍的な小型軽量化”につながると説明。また、6G時代の広カバレッジ化の鍵となる衛星コンステレーション構築の低コスト化や、普及の加速にも大きく寄与することが期待されるという。
この無線機は、JAXAの革新的衛星技術実証4号機の一端を担う、「小型実証衛星4号機」(RAISE-4)に搭載されている。米Rocket LabのElectronロケットで2025年12月14日に打ち上げられ、3日後の12月17日にはクリティカル運用期間を終了。現在は約2カ月間にわたり、衛星搭載機器の機能確認などを行う「初期機能確認運用期間」に入っている。
東京科学大は、今回開発した宇宙展開型フェーズドアレイ無線機を、さらに大規模な展開膜上の無線機へとスケールアップさせることで「衛星通信のさらなる高速化や、端末側アンテナの小型化が可能になることが期待される」と説明。無線機の開発には、総勢20人以上の学生が関わっており、宇宙分野や無線通信分野の人材育成に大きく寄与するとアピールしている。
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