
インド科学技術省(MoST)は2月8日、国家量子ミッションの一環としてインドのアーンドラ・プラデーシュ州アマラヴァティでアマラヴァティ量子バレーの開所式を行い、礎石を設置したと発表した。
(出典:PIB)
国家量子ミッションには約600億ルピーの予算が投じられ、17州と2連邦直轄領の43機関が参画している。量子コンピューティング、量子通信、量子センシング・計測、量子材料・デバイスの4分野に焦点を当て、8年以内に最大1000物理量子ビットの量子コンピューター開発、2000km規模の都市間量子鍵配送(QKD)ネットワーク構築などを目標とする。
式典にはアーンドラ・プラデーシュ州のN・チャンドラバブ・ナイドゥ(N. Chandrababu Naidu)州首相、インド政府首席科学顧問のアジェイ・クマール・スード(Ajay Kumar Sood)教授、インド工科大学マドラス校(IIT-M)のV・カマコティ(V. Kamakoti)学長らが出席した。米国のIBM社やインドのTCS社など産業界も参加し、量子クラウドサービス開始やIBM-TCS量子イノベーションセンター設立、複数の覚書締結が発表された。
ジテンドラ・シン(Jitendra Singh)科学技術相は、量子技術は防衛、サイバーセキュリティ、医療、衛星通信などを変革する戦略的技術であると強調した。量子暗号は従来型計算機では解読が極めて困難であり、安全な通信基盤を構築できると説明する。また、精密放射線治療など医療分野への応用可能性にも言及した。さらに、量子技術の人材育成としてB.Tech課程での副専攻導入やM.Tech課程への拡大を進める方針を示した。
また、同相は、アマラヴァティ量子バレーの成功は、政府、産業界、学界、スタートアップを国家レベルに統合した取り組みにあると述べた。さらに、インド政府は、イノベーション・エコシステムを国の使命と連携させる州を全面的に支援することを改めて確約し、この中央政府とアーンドラ・プラデーシュ州との連携を通じ、インドが世界の量子技術分野のリーダーとして浮上することを目指すと強調した。
サイエンスポータルアジアパシフィック編集部
参考サイト(外部サイト):
● インド政府報道情報局(PIB)
https://www.pib.gov.in/PressReleasePage.aspx?PRID=2225097
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