【週刊台湾ビジネスニュース】台湾製水素バス、TSMC先進製造プロセス値上げ、「高温休暇」導入へ、デジタル競争力10位、日台の高校野球の親善試合【2025/11/10号】 – PR TIMES


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威志企管顧問股イ分有限公司(ワイズコンサルティンググループ)
 台湾に拠点を置き、各種コンサルティング、リサーチ、日本人向け台湾経済ニュース、クラウドサービスの提供などを行う情報サービス企業グループ「ワイズコンサルティング」は、台湾経済に関する注目動向をまとめた最新レポートを発表しました。
 本号では、TSMCによる先進プロセス値上げの観測や、台湾初の水素バスの欧州進出、IMDデジタル競争力ランキングの変動、来年にも導入が見込まれる「高温休暇」制度、さらに8年ぶりに再開する日台高校野球の親善試合など、多様な分野で進む台湾の最新トレンドを多角的に分析しています。

【トピック1】
TSMCの5ナノ以降先進プロセス、26年3~5%値上げか


 半導体業界のうわさによると、ファウンドリー最大手、台湾積体電路製造(TSMC)は9月以降、顧客に対し、2026年1月からの5ナノメートル以降の先進製造プロセスの受託生産価格を引き上げると通知したようだ。引き上げ幅は平均3~5%。値上げは4年連続。AI(人工知能)やハイパフォーマンス・コンピューティング(高性能計算、HPC)需要が強く、供給不足が続いているためとみられる。全世界のAI半導体の8割以上をTSMCが受託生産している。

 TSMCはうわさについてコメントしていない。
 半導体業界関係者は、TSMCの値上げは▽2ナノ、▽3ナノ、▽4ナノ、▽5ナノ──の先進製造プロセスが対象と説明した。証券会社は、3ナノ製造プロセスの値上げ幅は10%未満で、長期的には10%以上の値上げ幅になると予想した。
 業界では、TSMCが前倒しで価格交渉を始めたのは、AI搭載パソコンや自動運転車、産業用ロボットなどで、5ナノ以降の半導体需要が急増し、生産能力が逼迫(ひっぱく)しているためとみられている。主な顧客は、▽グラフィックスプロセッサー(GPU)大手の米エヌビディア、▽アドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)、▽クアルコム、▽アップル、▽聯発科技(メディアテック)──などだ。
 業界関係者によると、AI半導体の需要に対応するため、TSMCは6ナノや7ナノから5ナノへと、人材と設備を動かしている。
 TSMCの第3四半期(7~9月)の製造プロセス別売上高構成比は、▽3ナノ、23%、▽5ナノ、37%、▽7ナノ、14%──で、7ナノ以降の先進製造プロセスが74%を占めた。証券会社は、下半期(7~12月)の2ナノ量産予定に伴い、来年は先進製造プロセスの売上高構成比が75%以上になると予測した。
 証券会社は、TSMCの2ナノの月産能力は年末に1万5000~2万枚、来年末は4万5000~5万5000枚に増加すると試算した。
 また証券会社は、AI向けの売上高構成比は26年に35%を占める見通しで、従来予測の28年より早まると予測した。

■A16、来年3月試験量産
 TSMCの2ナノ強化版N2PやA16(1.6ナノ相当)は来年下半期(7~12月)に量産する予定だ。サプライチェーン(供給網)関係者によると、クアルコムやメディアテックのスマートフォン旗艦機種向け半導体の出荷スケジュールに合わせ、N2Pは前倒しで進めているとされる。メディアテックは来年末にN2P採用のシステムオンチップ(SoC)を発表する予定だ。
 裏面電源供給ネットワーク(BSPDN)採用A16は、26年3月に試験量産を開始する予定だ。IC設計関係者は、A16は電流伝導距離が短縮され、エネルギー効率が向上するため、AIサーバーやHPCに適していると説明した。受託生産価格は1枚当たり3万米ドル以上。エヌビディアがまず導入する。

【トピック2】
IMDデジタル競争力10位、1ランク低下
 スイスのビジネススクール、国際経営開発研究所(IMD)が4日発表した2025年のデジタル競争力ランキングで、台湾は69の国・地域の中で10位と、前年から1ランク下がった。

【トピック3】
熱中症対策、来年にも「高温休暇」導入へ 
 立法院(国会に相当)交通委員会は3日、夏の熱中症対策で、台風や豪雨同様、高温環境を「災害をもたらす天候」に追加する気象法改正案を審査した。交通部は、今月中に法改正の草案を公開し、行政院の審査を経て、立法院で審議し、早ければ来年にも成立させると説明した。施行されて、中央気象署(CWA)が高温特報を発令すれば、各機関が「高温休暇」を取るかを決定することになる。

【トピック4】
日台の高校野球の親善試合、12月25日から開催

 アマチュア野球の統括団体、中華民国棒球協会(CTBA)は5日、12月25〜27日に新荘棒球場(ベースボールスタジアム、新北市新荘区)で、日台高校野球の国際親善試合を開催すると発表した。日本側からは全国10地区のうち北海道選抜チームと九州選抜チームが訪台し、台湾選抜チームと3日間で計6試合を行う。

※補足解説は、以下の動画でもご覧いただけます。
https://www.youtube.com/watch?v=Lk29nMpgIhY

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