「違いを生み出す違い」の探求:効果的な変化の科学 – Forbes JAPAN

award-alt-1
award-alt-2
award-alt-3
award-alt-4

世界を舞台に、顧客の喜びを生む──フェアコンサルティングが描く「海外×キャリア」の新しいかたち

国内最大級の動物病院グループが誕生──M&Aが拓いた持続可能な仕組みとは

利益逆算で挑戦を続ける──価値と未来を切り拓くエレビスタの組織力

次世代のコンサルティングを定義する──クライアントフォーカスとAIで未来を拓くSYNTHESISの挑戦
award-alt-1
award-alt-2
award-alt-3
award-alt-4

世界を舞台に、顧客の喜びを生む──フェアコンサルティングが描く「海外×キャリア」の新しいかたち

国内最大級の動物病院グループが誕生──M&Aが拓いた持続可能な仕組みとは

利益逆算で挑戦を続ける──価値と未来を切り拓くエレビスタの組織力

次世代のコンサルティングを定義する──クライアントフォーカスとAIで未来を拓くSYNTHESISの挑戦
(c) linkties Co., Ltd. Under license from Forbes.com LLC™ All rights reserved.
キャリア
2025.11.25 09:43
Rodger Dean Duncan | Contributor
著者フォロー
記事を保存
Adobe Stock
Adobe Stock
個人の成長について語るとき、話題はしばしば大きな決意—新しいキャリア、ライフスタイルの一新、または完全な自己再創造—に向かいがちだ。しかし認知心理学者のジョシュ・デイビス博士によれば、持続的な変化は大きな飛躍からではなく、もっと小さなことから始まるという:「違いを生み出す違い」を見つけることだ。

国際的に認められたピークパフォーマンスの専門家であり、『The Difference That Makes the Difference』の著者であるデイビス氏は、思考と行動の微妙な変化がいかに劇的な結果をもたらすかを探求している。最近の対話で、彼は意味のある変化の背後にある心理学、神経言語プログラミング(NLP)の科学、そしてなぜ「より一層努力する」よりも「異なる方法を試す」ことが効果的なのかについて語った。

変化のためのレバーを見つける
彼の著書のタイトルが実際に何を意味するのかと尋ねられ、デイビス氏はこう説明した:
「人生で変えたいと思っていることについて考えてみると、それが仕事であれ個人的なことであれ、何年も望んでいながら何も進展しないことがある。そして突然ブレークスルーが起こるような大きな変化も経験する。『違いを生み出す違い』が扱うのは、各個人にとって、そして彼らの特定の状況において、変化を妨げるものあるいは可能にするものは何かを突き止めることだ。」

彼が強調するその「違い」は普遍的なものではない。
「それは(人によって)異なるものになる。だから『素晴らしい!でも私はそれをどう活用すればいいの?』と思うかもしれない。しかし、そこにはプロセスがある。違いを生み出す違いを見つけるための一つのプロセスが存在するのだ。」
NLPの背後にある科学
デイビス氏の研究の多くは、言語、思考、行動の研究に根ざしたアプローチであるNLPから引き出されている。
「NLPは心理療法の世界から来たツールの集合体だ」と彼は言う。「NLPが行ったのは、これらの療法の先駆者たちを研究し、彼らがどのように言語を使用しているかを特定し、さらに非言語コミュニケーションにまで拡張することだった。」
デイビス氏と共著者の弁護士グレッグ・プロスムシュキン氏は、これらのアイデアを療法室を超えてアクセスしやすくするよう努めてきた。
「セラピストである必要はない。これは日常的な使用のために療法の世界から取り出したものだ。NLPは、誰かが変化を起こすのに役立つものを非常に素早く特定するためのツールの集合体だ。そしてそれが機能する理由は、心理療法から50年にわたって時間をかけて検証されたテクニックに基づいているからだ。しかし私たちは、それを適用し理解するのをとても簡単にしようとした。」

抵抗を再構築する
デイビス氏は、変化への抵抗は怠惰や意志の弱さによるものではないと指摘する。
「私たちが何かに抵抗するとき、常に正当な理由がある。そしてNLPからあらゆる状況で前提とするよう奨励している信念がある。それは、すべての行動には肯定的な意図があるということだ。」
彼はさらに付け加えた:「行動の背後にある肯定的な意図を特定すると、しばしば非常に素早くブレークスルーを起こすことができる。なぜなら、あなたはその肯定的な意図に語りかけ、肯定的な意図に応えようとするからだ。」
デイビス氏によれば、そのマインドセットは今日の深い社会的・政治的分断さえも和らげることができるという。「誰かの視点の背後にある肯定的な意図を探そうとする状態になれるとき、実際に彼らと話し、ブレークスルーを見つけることができる。」

より一層努力するのではなく、異なる方法を試す
同じマインドセットが目標設定にも適用される。デイビス氏はNLPの核となる信念の一つをこのように要約した:
「最初にうまくいかなければ、別のことを試してみよう。成功している人々は、ただ頭を壁にぶつけ続けているわけではない。壁に頭をぶつけても壁が倒れないなら、おそらくそれは壁を倒す方法ではないのだ。」
彼が説明するように、実験が鍵となる。
「システムの中で最も柔軟性のある要素が、そのニーズを満たす可能性が最も高い。これは多くの人が直感的に考えることとは逆だ。しかし、柔軟性を保ち続け、あなたにとって何が重要かを探求できれば、本当に重要なのはあなたの家族が世話されることだと発見するかもしれない。」
その適応性は、笑いながら言うように、彼の家族の朝のルーティンさえも改善したという:
「私たちには小さな子どもがいる。あらゆることを試した。そして2週間前にようやく気づいたのだが—私たちは一貫して10分遅れて到着している。そこで『車に乗る時間』を10分早くしてみたところ、確かに過去2週間毎日うまくいっている。」
時間よりも注意力
ピークパフォーマンスを目指す専門家にとって、デイビス氏は時間管理よりも「注意力管理」の方が重要だと主張する。
「私たちの頭の中にはコンピュータがあるわけではない」と彼は言う。「誰もが絶好調の時もあれば、まったく進展しない時もあることを知っている。」
彼によれば、最も重要なことに最高のエネルギーを合わせることが鍵だという:
「もはや誰もすべてをこなすことはできない。ある程度は自分自身か他の誰かを失望させることになる。それを踏まえて、本当に重要なことは何かを考え、それに最善を尽くす方法を見つけよう。」
彼は生産性の幻想について警告する:
「重要なタスクの直前にメールをチェックすると、多くの意思決定を行い、感情を引き起こすことになる。それは自己妨害だ。ポッドキャストに適切に臨めば、作家、スピーカー、コーチとして成し遂げる必要のあることを達成するのに役立つ。」

ラポールを通じたリーダーシップ
NLPの原則はリーダーシップとチームダイナミクスにも適用される。
「誰かに影響を与えたいとき、影響を与える権利を獲得する必要があると仮定することから始めることが重要だ」とデイビス氏は言う。「誰かがあなたの話を聞く準備ができていない限り、ステップ1はその権利を獲得することだ。それは彼らの現実を理解していることを示し、彼らと同調する方法を見つけることから来る。」
彼は皮肉な笑みを浮かべながら付け加えた。「機会があるたびにリーダーたちに『それはうまくいっていますか?』と尋ねている。」

持続する違い
最終的に、デイビス氏の研究は表面的なハックやモチベーションスローガンに関するものではない。それは好奇心—人々がどのように考え、何に動かされ、微妙な変化がどのように複合効果を生み出すか—についてのものだ。
「私はこれらのことをいつも実践しているが、今でも陥ることがある」と彼は認めた。「しかし今は自分自身に気づき、そこから抜け出すことができる。そして抜け出す方法を知っているので、大局的な視点を取り、リフレッシュして戻ってくることができる。」
デイビス氏が信じるのは、謙虚さと実験の組み合わせこそが真の成長を持続させるということだ。「変化は、それに至るまでの何年もの間不可能に感じられたとしても、しばしば非常に素早く、そして持続的な方法で起こり得る」と彼は言った。
forbes.com 原文

2026年1月号発売中
2026年1月号発売中
変化の時代に、自分の価値と影響力を示すための「3ステップ」
将来が見えないZ世代が7割超、稼げる少数派との差とは
アマゾンが新たに発表した「3つのAI認定資格」、その価値は年収1600万に相当
タグ:

FOLLOW US

Forbes JAPANの最新のニュースをお届けします
続きを読むには、会員登録(無料)が必要です
無料会員に登録すると、すべての記事が読み放題。
著者フォローなど便利な機能、限定プレゼントのご案内も!

会員の方はログイン
無料のメールマガジンに登録
地中を可視化し未来を守る、日本発の「GENSAI TECH」ーージオ・サーチとみずほ銀行がともに挑む減災
【11/20(木)開催】Box CEOらが語る「AI経営」の核心|未来を切り拓くリーダーの思考
思い込みをほどけば、見える景色が変わっていく──“気づき”を紡ぐ3つの物語
百年の記憶を未来へとつなぐ「古木」 古民家を解き、街を再生する使命
金融機関と工芸産地の交点に——KOGEI COMMONSがつなぐ「ものづくりの未来」
「空(くう)」の境地で研究に専心する。JCRファーマが挑む“誰も置き去りにしない”バイオ医薬
外国人材の力を経営戦略に──多様性が組織を変える新たな実装フェーズ【GTN Beyond Borders Summit SESSION 2】
外国人材は共創の担い手──社会的機運が拓く日本経済の新戦略【GTN Beyond Borders Summit SESSION 1】
人と人との”間”をAIがつなぐ社会へ。硬いコンクリートを溶かし「コネクティブAI」で共進化する未来を描く
伴走者として未来をつくる オリックスが問い直す事業承継の本質
デザイン思考の権威が共同創業者ENND Partners「人間力を最大化する経営」(前編)
質の高い眠りがビジネスにもたらす影響とは──“睡眠環境を整える”イヤープラグ「Loop Dream」の可能性
テクノロジーを起点に、変革をデザインする。EYストラテジー・アンド・コンサルティングの多様なプロフェッショナルが生み出す新たな価値
エンタメ企業へ進化するくら寿司 商いの基本は「人を喜ばせる心」
博報堂DYグループの実行力を武器に、ENND Partnersが目指す「分断を超え、つなぐ」企業変革(後編)
アナログ産業に風穴を。イタンジが描く次世代の不動産インフラ構築
ビッグ・テックのマップアプリから次なる挑戦へ。GA technologies CTOが描くテクノロジーで巨大産業を変革する未来
テクノロジーが経営を動かす──グロービング「TX」が拓く新しい変革論
廃棄物をごみにしない社会をつくる 2代目がつないだ「循環」のバトン
顧客の一生頼れるパートナーとして──資産運用における課題解決を目指すきづきアセットの挑戦
メーカー代理店から購買代理業へ。独立自立を貫いたフルテックの成長戦略
積み重ねた“1%の進化”――LEXUSの挑戦がもたらした1年間の成長物語
データで不動産業界に新たな価値を生み出す。GA technologies CDOが推進するデータ駆動型経営
逃げ出したかった故郷で次の100年を醸す——豊国酒造9代目が貫く、覚悟の経営
“歩けない”が、世界を動かす。ミライロ垣内俊哉が示す「バリアバリュー(障害を価値に変える)」の原点
平均年齢25歳の”若者帝国”が描く未来。5年8カ月で上場を果たした「yutori」片石貴展の勝算
介護×テクノロジーで挑むヤマシタの「在宅介護プラットフォーマー」構想
AI運用エンジンと運用基盤で金融市場を変革する FOLIOホールディングスが描く金融の未来
農業を楽しくする技術で人々の幸せを耕す。オーレック・今村健二の「全身全霊」
「分断の時代」に問われる大学の役割──対話と協働で切り開く未来への道筋
「地元で働きたい」が生まれる町をつくる。地方製造業から始まる“逆転の地方創生”
日本に「挑戦の連鎖」を巻き起こせ! Copiaが仕掛けるEmpower Japan戦略
空間がつくる、情緒的経営価値──世界ブランドを支える日本企業の戦略的デザイン力
強い地域が、強い国をつくる 日本商工会議所青年部(YEG)が描く “グローカル”戦略
製造業を牽引する1,000人超の変革者が集結 ─「CADDi UNLEASH」が拓く未来の一手
バーはチームで花開く。世界一を生んだリゾートトラスト流の人財育成
テクノロジーで資産形成を当たり前に。「RENOSY」が描く新しい投資体験
関連記事

2025.11.25
変化の時代に、自分の価値と影響力を示すための「3ステップ」

2025.11.25
将来が見えないZ世代が7割超、稼げる少数派との差とは

2025.11.26
アマゾンが新たに発表した「3つのAI認定資格」、その価値は年収1600万に相当
人気記事

2025.11.24
内科医の半数がビールで乾杯しない。体調管理で意識することとは

2025.11.25
発表! Forbes JAPAN「日本の起業家ランキング2026」

2025.11.26
アマゾンが新たに発表した「3つのAI認定資格」、年収1600万相当の価値

2025.11.26
グーグルの脅威にさらされるOpenAI、巨額出資する孫正義の資産は約7750億円減少

2025.11.25
金星と水星が出会い、月と土星が並んで夜を旅する 今週の星空
(c) linkties Co., Ltd. Under license from Forbes.com LLC™ All rights reserved.

source