廃棄物処理×M&Aで時価総額が3倍 大栄環境、事業承継企業をリサイクル – 日経ビジネス電子版


ソフトバンクグループ チーム後藤の研究
2026年3月30日号
地味でも強いJIMI企業
 産業廃棄物処理の大栄環境は2026年3月末の時価総額が約3900億円と上場から3年で3倍に増えた。廃棄物処理は生活に必要なインフラで、安定したキャッシュフローが期待できる。再編が遅れている点に目を付け、負債を活用して積極的にM&A(合併・買収)を仕掛ける財務戦略が、教科書通りだとして投資家から支持を集めている。長らく迷惑施設「NIMBY(not in my back yard)」として忌避されてきた産廃ビジネスは見直されつつある。
 神戸市の北西に位置する兵庫県三木市。田園風景を抜けた丘の上に大栄環境の「三木リサイクルセンター」がある。近隣府県の企業や自治体から集められたゴミの①分別②焼却③埋め立て――という一連の処理をワンストップでこなす施設だ。
 1年間で受け入れる一般・産業廃棄物の量は約26万トン。現地では山のように積み上がったゴミから金属やコンクリート、プラスチック、堆肥など様々なリサイクル素材に分別されていた。
 廃棄物処理ビジネスは株式市場で再評価されている。大栄環境は22年12月、東証プライム市場に上場。26年3月末の株価は24年末比34%高の3885円と、日経平均株価の伸び率(28%高)を上回る。いちよし経済研究所の溝口陽子アナリストは「廃棄物処理はなくてはならないインフラ。環境意識が高い欧州では成長分野だ」と話す。
 稼ぐ力も評価されるポイントとなっている。大栄環境の25年4~12月期の連結ベースの営業利益率は23.4%。同社のビジネスは自治体・企業から廃棄物を集める「収集・運搬」、リサイクル素材の選別や、再利用できないゴミを焼却する「中間処理」、残ったものを埋め立てる「最終処分」と大きく3つに分けられる。金子文雄社長は「最終処分の利益率が40%と最も高い」と語る。
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