
インド農業・農民福祉省(DA&FW)は2026年3月30日、インド科学産業研究委員会(CSIR)が農業残渣を原料とするバイオビチューメン製造技術について、「リグノセルロース系バイオマスを用いたバイオビチューメン―農業残渣から道路へ」と題する大規模技術移転イベントをニューデリーで開催したと発表した。
(出典:PIB)
本技術は、稲わらやトウモロコシの茎などの農業残渣に代表されるリグノセルロース系バイオマスから、道路舗装用ビチューメンを製造するもので、従来の石油系ビチューメンに代わる持続可能な材料を提供することを目的としている。農業廃棄物の有効利用を通じて、環境負荷の低減と資源循環の促進を図る技術である。
本技術は、CSIR中央道路研究所(CSIR-CRRI)とCSIRインド石油研究所(CSIR-IIP)が共同で開発した。インドでは収穫後に発生する農業残渣の野焼きが大気汚染の要因となっており、本技術はその抑制に資する手段として期待されている。また、農業廃棄物を付加価値の高い資材へ転換することで、農業分野における新たな収益機会の創出にもつながる。本イベントは、同技術の産業界への導入と商業化を促進することを目的として開催されたものである。
イベントには、シヴラジ・シン・チョウハン(Shivraj Singh Chouhan)農業・農民福祉相や、ジテンドラ・シン(Jitendra Singh)科学技術相、N.カライセルヴィ(N.Kalaiselvi)科学産業研究庁(DSIR)長官兼CSIR総裁らが出席した。同農業・農民福祉相は「農業残渣を価値ある資源に転換することで、農家の所得向上と環境保全の双方に寄与します」と述べた。
また、同科学技術相は、本技術が循環型経済の推進および持続可能なインフラ整備に資するものであり、研究成果の社会実装を進める重要な取り組みであると強調した。
サイエンスポータルアジアパシフィック編集部
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