
インド科学技術省(MoST)は4月8日、国家量子ミッションの進捗および研究開発・イノベーション(RDI)資金の状況に関するレビューを行い、同ミッション開始から3年未満で1000kmの量子通信ネットワークが実証されたと発表した。
(出典:PIB)
本成果は、8年間で2000kmの達成を目標とする同ミッションにおいて、想定スケジュールを上回る進展を示すものである。量子鍵配送(QKD)を用いた安全通信であり、2024年10月のミッション開始以降、世界でも最長級の展開の一つとされる。
この成果は、量子安全サイバーセキュリティに特化したスタートアップQNu Labs社の国産技術により達成された。防衛や金融、重要インフラにおける安全通信の強化が見込まれ、安全なデジタルエコシステムの構築を前進させるものとされる。地下や海中ネットワークを含む困難な環境でも運用可能とされ、応用範囲の拡大が期待される。
レビューは科学技術庁(DST)を中心に行われた。政府は国家量子ミッションの下でスタートアップ支援を拡充し、新たに9社を追加して支援対象を17社に拡大した。量子コンピューティングや通信、センシング、材料分野における国産能力の強化を図る。資金面では、RDI資金枠組みにおいて、技術開発委員会(TDB)とバイオテクノロジー産業研究支援評議会(BIRAC)が資金管理を担い、TDBには100件超、BIRACには約200件の申請が寄せられている。
さらに政府は、スタートアップの初期段階での株式希薄化を伴わずに支援するため、転換を選択できる社債(OCD)などの金融手法の活用を進めている。6Gや先端製造、宇宙技術、バイオテクノロジーなどの新興分野において、イノベーションとスケーラビリティの両立を確保する方針である。
会議にはDSTのアバイ・カランディカール(Abhay Karandikar)長官、TDBのラジェシュ・クマール・パタク(Rajesh Kumar Pathak)事務局長、BIRACのジテンドラ・クマール(Jitendra Kumar)マネージング・ディレクターが出席した。ジテンドラ・シン(Jitendra Singh)科学技術相は、透明性の確保や体系的評価、情報発信の重要性を強調した。
サイエンスポータルアジアパシフィック編集部
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