
板井 海奈
教育新聞 報道記者
文部科学省は5月13日、科学技術・学術審議会人材委員会の「次世代人材育成ワーキング・グループ(WG)」の第6回会合を開催した。「スーパーサイエンスハイスクール(SSH)」や、大学などのリソースを活用した「次世代科学技術チャレンジプログラム(STELLA)」などの取り組みを踏まえ、初等中等教育段階での科学技術人材育成の在り方について議論した。
SSH事業については、2027年度からの本格的な事業改革に向け、各指定校の取り組みの重点化を図るための類型化が導入される。具体的には、地域や学校の特色を生かした探究活動に全学的に取り組み、社会で活躍する高度科学技術人材の育成を目指す「SSH-Core」、大学や研究機関などとの継続的な連携により、研究職として産学で活躍する人材などを育成する「SSH-Professional」、そして海外機関との研究交流などを通じ、国際感覚に優れた高度科学技術人材の育成を目指す「SSH-Global」の3つが設定される。
また、大学などが理数系に優れた意欲・能力を持つ児童生徒を育成する「STELLA」事業については、今年度からは新たに「プレチャレンジ」を導入。選抜を行わずに、より幅広い児童生徒の興味・関心を引き上げ、高い意欲・能力を持つ児童生徒を幅広く発掘するための育成段階として位置付けられている。
会合では今後の課題として、大学と小中高が連携を維持するための体制整備が挙げられた。現在は一部の教員による協力に依存している側面があり、組織としての関与を強めるための学内体制や、外部機関との連携体制の在り方が議論された。
登本洋子委員(東京学芸大学大学院教育学研究科准教授)は、教育の連続性について「小・中・高と探究学習が進展する中で、初等中等教育の教員のみで高度な理数教育を担うことには限界がある。小学校段階から大学院までを見据えた連続的な人材育成として捉えるべきだ」と指摘。
一方で、多忙を極める大学教員が小中高生を育成する意義についても触れ、「活動を属人的なものにしないために、大学や教育委員会などが組織的に関われるシステムが必要だ」と強調した。
川越至桜主査代理(東京大学生産技術研究所教授)は体制の持続可能性に触れ、「プログラムの運用には、研究者と現場をつなぐコーディネーターの存在が不可欠だ。研究者や技術者だけでなく、教員経験者などの多様な専門性を持つ人材を配置し、全学的な組織として認めて動かしていくことが大切だ」と指摘した。
次期学習指導要領の算数・数学について検討している中教審教育課程部会の算数・数学ワーキンググループは5月15日、第10回会合を開き、WGとしての議論の取りまとめ案を協議した。
公立中学校で休日を中心に進められている部活動の地域展開を巡って、保護者の8割が地域展開後に家計負担の増加を感じていることが5月15日、認定NPO法人キッズドアの調査で分かった。
新年度の慌ただしさが一段落し、ふと疲れが顔を出すこの季節。改めて自分自身の働き方を振り返っている人も多いのではないだろうか。
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