
東大生や京大生の就活動向は、企業や仕事に対する学生の価値観や最新トレンドの指針として参考になりそうだが、就活支援サービス「ワンキャリア」を展開するワンキャリアは、『ワンキャリア 就活人気企業ランキング【東大・京大編】(28卒春期速報)』を発表した。
このランキングは、「ワンキャリア」ユーザーによる企業ページ上の「お気に入り数」を基に集計してランキング形式で公開したもので、2016年の開始以降、企業、メディア、学生から注目を集めている。今回のランキングでは、東大生と京大生が「安定環境での挑戦志向」という意識が上昇していることがわかった。
ランキングのトップ10のうち6社、トップ50のうち19社をコンサル・シンクタンク業界が占めた。昨年はトップ10が7社でトップ50が16社だったので、業界の根強い人気が浮き彫りになったといえる。1位のボストン コンサルティング グループと2位の野村総合研究所は、昨年度と同じ順位で就活初期にチェックされる人気企業としてのブランドを確立している。新たにトップ50に入ったのは、26ランクアップで29位になったシンプレクス・ホールディングスと63ランクアップで49位のリンクアンドモチベーション。世界3大戦略ファームであるMBB(マッキンゼー・アンド・カンパニー、ボストン コンサルティング グループ、ベイン・ アンド・カンパニー)やBIG4(デロイト トーマツ/コンサルティング、PwCコンサルティング、EYストラテジー・アンド・コンサルティング、KPMGコンサルティング)、五大シンクタンク(野村総合研究所、三菱総合研究所、日本総合研究所、三菱UFJリサーチ&コンサルティング、みずほリサーチ&テクノロジーズ)といった主要な企業群に留まらず、幅広い企業へ学生の視野が広がっているようだ。近年のコンサル人気を背景に、「大学の先輩がコンサルを受けていた」という体験談も増加傾向で、今後も「とりあえずコンサル・シンクタンクを見てみよう」という就活生は、高い水準で維持もしくは増加していきそうだ。
「とりあえずコンサル・シンクタンク」の風潮はあるが、安定志向も強まっている。トップ50では、インフラ・交通業界の企業が昨年の2社から4社とランクインを増やし、総合商社や不動産・建設業界でも昨年度から順位を上げる企業があった。早い段階から経営基盤の確かな企業に注目する就活生が増えているようだが、単なる現状維持の安定だけを求めているわけではないという。具体的な企業では、三井住友銀行(5位)、三井物産(17位)、三井不動産(21位)、商船三井(43位)と個人の裁量や人間力を重んじる「人の三井」で知られる三井グループの企業が多くランクアップしている。日本航空(JAL)(35位)や全日本空輸(ANA)(48位)といった航空インフラも大きく順位を上げている。そこに共通するのは、強固な事業基盤(=安定)と「若手のうちから打席に立って大きな挑戦ができそう」というイメージを兼ね備えているこという。東大と京大の就活生は、安定性だけでなく、「確かな土台の上で若手のうちから挑戦できて自分の市場価値を高められる環境」なのか見ており、『攻めの安定』をシビアに見極めているようだ。
早い時期から人気が高まっている商社と不動産・建設業界だが、学生へのコミュニケーションの有無や開始時期でランク変動の傾向が違っていたという。今年度の夏インターン情報が未公開の企業や昨年よりも求人掲載時期がずれ込んだ企業は、相対的に順位を落としていた。逆に昨年よりも求人掲載時期を早めた住友商事は15ランクアップの4位、東急不動産は16ランクアップの41位、森ビルは7ランクアップの46位と軒並み順位を上げている。早期の情報公開や接点の創出は、学生の関心をつかむ要因のひとつになっているようだ。就活の早期化や長期化で「就活疲れ」や学業への影響も起こっており、就活生と企業の双方が最適なタイミングを見極めて行動することが重要になってきそうだ。
調査対象:就活支援サービス「ワンキャリア」のユーザーで東京大学・京都大学に在籍する2028年3月卒業見込みの大学3年生・大学院
調査時期:2026年5月14日時点での実績値を参照
調査方法:就活支援サービス「ワンキャリア」の企業ページ上の「お気に入り数」を基に集計
有効回答者数:2299名
出典元:「ワンキャリア調べ」
構成/KUMU
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