IEEE 終身フェロー 名古屋大学 福田敏男 教授 IEEE The Emberson Awardを受賞 – アットプレス


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IEEE(アイ・トリプルイー)は、世界各国の技術専門家が会員として参加しており、世界的な諸課題に関してもさまざまな提言やイベントなどを通じ科学技術の進化へ貢献しています。

IEEE 終身フェローを務める、名古屋大学 福田敏男 名誉教授・客員教授は、IEEE Robotics & Automation Society会長、IEEE DivisionX Director、IEEE Nanotechnology Council会長など多数歴任。2020年、IEEE会員からのインターネット投票でアジア人初のIEEEトップに選ばれ、1年間会長職に就き、さらに2026年4月24日(金)、アメリカ・ニューヨークで開催された「IEEE Honors Ceremony」でIEEEの技術目標推進に多大な貢献をした功績に対して贈られる「IEEE RICHARD M. EMBERSON AWARD 2026」に選出されました。

名古屋大学  名古屋大学 福田敏男 名誉教授・客員教授
名古屋大学 名古屋大学 福田敏男 名誉教授・客員教授

福田教授の主な研究分野は、知能ロボットシステム、自己組織化ロボット、マイクロ・ナノロボット、バイオ・メディカルロボット、ファジィ制御、インテリジェント制御、検査・メンテナンスロボットなど。
名古屋大学 福田敏男 名誉教授・客員教授

■世界を驚かせた「ブラキエーションロボット」──テナガザルからのインスピレーション
これまでの福田教授らの研究群のなかでまず注目を集めたのは、30年以上前の1990年代初頭、ブラキエーション形移動ロボットの研究・開発です。木々にぶら下がるテナガザルが器用に木と木を両手でつかみながら渡っていく姿からインスピレーションを受け、テナガザルの振り子の原理を活かした移動を実現するロボット「ブラキエーションロボット」を提案し、その移動方法や動特性の提示、連続移動の際の枝持ち換え条件を示しました。
また、その後は劣駆動系の2リンクブラキエーションロボット「Brachiator II」や13リンクで構成するテナガザル形ロボット「Brachiator III」の開発、その制御器の獲得方法についても研究を重ね、さらにマイクロ・ナノロボットなどの研究も重ねてきました。

■国際学会IEEE RO-MAN・IROSの創設──グローバルな研究発信の場をつくる
福田教授はこうした独自のロボット研究・開発を重ねる一方で、アメリカで先行・流行している研究が注目されているなか、グローバルエリアで研究成果を発表できる国際学会・国際会議の立ち上げにも研究仲間と積極的に取り組みます。国際学会IEEE RO-MAN(アイ・トリプルイー・ローマン,1992)は、人間とロボットのインタラクションに関する国際学会として、毎年世界中の研究者や専門家が最先端の研究成果や技術応用、社会実装について議論し、ロボット工学の未来をかたちづくる重要な議論の舞台として定着しました。
また、いまではロボティクス領域における世界トップレベルの国際会議として存在感を高める国際会議IROS(アイロス、IEEE/RSJ International Conference on Intelligent Robots and Systems)を1988年に立ち上げ、知的ロボットシステム(Intelligent Robots and Systems)に焦点を当て、最先端の研究成果を発表する場として定着。いまではロボット工学および知能システム分野における世界最大級かつ最も影響力のあるトップレベルの国際会議(学会)のひとつに数えられるまでに拡大しました。

■自己組織化ロボット「CEBOT」──自律的に合体・分離する先駆的システム
1990年代中頃には、福田教授はセル構造化ロボットシステム(CEBOT:Cellular Robotic System)を発表。CEBOTは、原子力発電所内のメンテナンスや、配管内検査といった過酷な環境での作業を想定し開発された、自律的に合体・分離・再構成できるモジュラーロボットの先駆的な研究システムで、単一のロボットでは対応できない環境下でも、小規模なモジュールが集まって機能する知能システムとして考案されました。
基本構造は、セルと呼ばれる小さな基本モジュール(機能単位)で構成され、複数のセルが結合して大きなロボット構造体を形成する。さらに各セルが自律的に推論・学習・通信し、作業目的に合わせて自動的に合体・分離し、形態をダイナミックに変化(再構成)させることができます。
このCEBOTの開発は、自己組織化ロボットや自己再構成可能ロボットシステムの分野における基礎的な研究として位置づけられ、その後のモジュラーロボット研究や知能ロボット研究に大きな影響を与えました。

■医療分野への貢献──世界初のテーラーメイド手術シミュレータ「EVE」
福田教授率いる研究・開発は、医療分野にも大きなインパクトをもたらしました。2005年万博「愛・地球博」(愛知県 長久手・瀬戸)への出展を想定して開発したテーラーメイド超精密手術シミュレータ「EVE」もそのひとつです。再現性と利便性に優れた血管内手術シミュレータがなかった時代、「EVE」は、患者のCT・MRIデータに基づいて個人の血管形状を精密に再現できる、世界初のテーラーメイド・フリーカスタマイズ・ストラクチャ手術シミュレータとして登場。
「EVE」は、2006年度グッドデザイン受賞。「医師の技術トレーニングや医療機器の製品評価のさい、動物実験に代替する、利便性と再現性に優れたシミュレーション・プラットフォーム」「先端技術を活かし従来なかった医療訓練用システム」「医療の質の大幅な向上が期待される」「次世代のグローバルスタンダードとなる可能性があり、新産業創出、日本のアイデンティティを形成する可能性がある」などと評価され、注目を集めました。

■内閣府「ムーンショット型研究開発制度」プログラムディレクターに就任
2019年、福田教授は内閣府主導の超大型研究プロジェクト「ムーンショット型研究開発制度」の目標3「2050年までに、AIとロボットの共進化により、自ら学習・行動し人と共生するロボットを実現」のプログラムディレクターに任命され、まずは2030年までに「人間、AI、ロボットと相互作用しながら共進化し、自ら学習、行動、修復を行う AIロボットを実現する」というミッションに向けて、5名のプログラムマネジメントを束ね推進してきた(2019-2025)。
このムーンショット型研究開発制度(ムーンショット計画)は、2050年までに身体・脳・空間・時間の制約からの解放や、持続可能な資源循環など、困難だがインパクトの大きい10の目標達成を目指す内閣府主導プロジェクトで、各ムーンショット目標において、複数のプロジェクトを統括するPD(プログラムディレクター)を任命し、その下に国内外トップの研究者をPM(プロジェクトマネージャー)として採択した。
福田教授のこうしたグローバルで多彩な研究・活動・リーダーシップの根底には、学生時代から大切にしてきたヒューマンネットワーク(人脈)があります。世界160カ国以上に50万人以上の会員を擁する電気・電子・情報分野の技術専門家組織 IEEE(アイ・トリプル・イー)の会長に選ばれたのも、世界的なヒューマンネットワークに推されての就任でした。
「実るほど頭が下がる稲穂かな」を信条とし、リターンを求めず損得抜きで構築したグローバルなヒューマンネットワークこそが、福田教授の研究・活動の原動力。かつて名古屋大学で育成した博士は100名を超え、その圧倒的な後進育成スタイルにも注目が集まります。

■福田教授からのメッセージ──日本の研究姿勢と次世代へのエール
福田教授は、米ニューヨークで2月24日に開催される「IEEE RICHARD M. EMBERSON AWARD 2026」授賞式へと飛び立つ前に、アメリカと日本の研究姿勢の違いについて、こう教えてくれました。
「アメリカはニーズ・オリエンテッド(Needs-oriented:課題主導型)、日本はシーズ・オリエンテッド(Seeds-oriented:技術主導型)。技術者たちがそれぞれに持っている技術の“種”を植えて、育っていく過程で新たな発見や新技術をつくり出すというのが、これまでの日本の研究姿勢には多くあった。」
そして、これから研究の道を志す若い世代にこんなメッセージも。
「まずはいまある研究を楽しむこと。おもしろくすること。もちろん社会実装というゴールまで走り切ることも大事ですが、社会実装というと日本人はどこか萎縮してしまうところもある。『失敗しちゃいけない』『失敗は許されない』と。アメリカでもいくつも失敗する事例がある。失敗してもいいですよ。ダメだったらもう一回、『フェーズ2』として走り出せばいい。支援する側も途中で研究が途絶えないように、さらに後押しする気持ちを持ってほしい」

■IEEEについて
IEEEは、世界最大の技術専門家の組織であり、人類に恩恵をもたらす技術の進展に貢献しています。160カ国、50万人以上のエンジニアや技術専門会の会員を擁する非営利団体で、論文誌の発行、国際会議の開催、技術標準化などを行うとともに、諸活動を通じて世界中の工学やその他専門技術職のための信用性の高い「声」として役立っています。IEEEは、電気・電子工学およびコンピューターサイエンス分野における世界の文献の30%を出版、2000以上の現行標準を策定し、年間2000を超える国際会議を開催しています。

詳しくは http://www.ieee.org をご覧ください。
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