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(画像:ビジネス+IT)
中国のAI企業Z.aiは、最新の大規模言語モデル「GLM-5.2」をMITライセンスで無償公開した。100万トークンの文脈処理能力を備え、ソフトウェア開発や自律型AIエージェントの処理に特化している。各種ベンチマークではOpenAIの「GPT-5.5」やAnthropicの「Claude Opus 4.8」と同等以上の性能を低コストで記録しており、クローズドモデル中心のAI開発競争に風穴を開ける。 【図版付き記事はこちら】中国Z.aiがオープンウェイトモデル「GLM-5.2」公開、性能がOpus4.8、GPT5.5に匹敵(図版:ビジネス+IT)
中国北京に本拠を置くZ.aiは2026年6月、最新のフラッグシップモデル「GLM-5.2」をリリースし、モデルの重みデータをMITライセンスの下で無償公開した。同社は清華大学の研究グループからスピンアウトして設立された企業で、急速に開発規模を拡大している。発表されたGLM-5.2は、7440億のパラメータを持つMixture-of-Experts(MoE)構造を採用し、推論時には約400億のアクティブパラメータを稼働させる。 最大の特徴は、100万トークンという長大なコンテキストウィンドウをサポートしている点にある。大規模なコードリポジトリ全体を一度に読み込み、数時間に及ぶ自律的なエージェントタスクを安定して処理する。また、新たなアーキテクチャの導入によってスパースアテンション層のインデックスを再利用し、100万トークン処理時の計算負荷を大幅に削減した。 開発元の発表および技術系メディアの検証によれば、GLM-5.2はソフトウェア開発や論理推論のベンチマークにおいて先行する米国の主要モデルに匹敵する成績を収めた。コーディング能力を測定する評価指標でOpenAIの「GPT-5.5」を上回るスコアを記録し、Anthropicの「Claude Opus 4.8」にも数ポイント差まで迫っている。ネットワークセキュリティや脆弱性発見の垂直領域でも世界最高峰のモデルと同等の実力を示しており、これらの高度な情報処理を米国製モデルの約6分の1というAPI利用費用で実現している。 本モデルが世界のAI業界に与える影響は大きい。GLM-5.2はオープンウェイトとして提供されるため、開発者や企業はモデルをダウンロードし、自社のローカル環境やプライベートハードウェア上で直接実行できる。プロバイダー側にデータや利用履歴を一切送信せずに最高レベルのAIを利用できるため、機密情報を扱うシステム開発やデータガバナンスを重視する企業での導入が進む。 米国政府による最新AI技術の輸出制限や特定地域へのアクセス規制が敷かれる中で、中国発の高性能なオープンソースモデルが制限なく利用可能になった。独自のハードウェア上で稼働する「主権AI」の構築が世界中で容易になり、クローズドなモデルに依存していたAI開発の前提が根本から変化する。
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