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サステナビリティ配慮をビジネス機会と捉え、環境負荷の低減を目指す製品やサービスで収益を上げる。企業で持続的なAI活用にはソブリン(主権)AIの観点からパブリックAIとプライベートAIの双方利用を訴える。
人工知能(AI)の急速な浸透により、その利便性と引き換えに地球環境への影響が課題になっている。特に、AIのデータセンターにおける電力使用量は加速度的に増加している。
こうした課題をビジネス商機につなげる1社が米ヒューレット・パッカード エンタープライズ(HPE)だ。例えば同社が提供する最新サーバー「HPE ProLiant Compute Gen12」では、同社従来品と比較して使用する電力量の87%削減を実現している。電力の大半はサーバーを冷やすのに使われる。従来の空気冷却の方式から、HPEはサーバー内部に液体を循環させて直接冷やす「直接液冷(DLC)」へと切り替えることで、冷却コストとカーボンフットプリントを最大で86%削減している。
さらに世界のスーパーコンピューターの電力効率の良さを競う世界ランキング「Green500」において、2025年度の上位20位のうち半数の10基をHPE製品が占める結果となった。
HPEが掲げるサステナビリティ戦略「HPE Living Progress(リビングプログレス)」では、サステナビリティ活動は「リスクではなく機会」と明確に位置付けている。HPEの日本法人である日本ヒューレット・パッカードでサステナビリティ推進部部長を務める安本豐勝氏は言う。「当社のサステナビリティ戦略は、対応を迫られて対処しているというより明確にビジネス機会と捉えて実践している。サステナビリティ配慮設計は製品の“ウリ”になると考えている」
一般にサステナビリティ活動においては社会的価値と経済的価値を両立するのが難しいと言われる。しかしHPEは、「25年度の売り上げのうち、IT(情報技術)サステナビリティ関連の製品・ソリューションが占める割合は82%(約281億ドル)」と発表した。サステナビリティ関連の製品で収益を上げていることがよく分かる。
サステナビリティ戦略の中では、重点領域として「効率的変革の実現」「人への投資」「誠実な運営」の3項目を掲げている。「効率的変革の実現」とは、データ中心の社会において、サステナビリティと企業の競争力と収益性を両立させながらITインフラや事業運営を最適化する戦略だ。
特に力を入れて取り組んできたCO2削減においては、25年度は売上高が前年度より8%増加したのに対し、HPEのバリューチェーン全体における売上高当たりのCO2排出量は16%減らす実績を残した。販売した製品が使用されることによるCO2排出量(スコープ3)は前年度比で12%減少した。25年度におけるHPEのCO2排出量の内訳は、サプライチェーン30%、オペレーション3%、製品・サービスの使用が67%という結果になっている。
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