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高すぎて手が届かなかったマンション価格が「バーゲンセール」になる可能性が出てきた。10年以上続いた価格高騰に陰りが見える今、マンション市場には、思わぬ安売りを引き起こしかねない「ある火種」がくすぶっているのだ。その火種が表面化すれば何が起きるのか。マンション購入を考える人が知っておきたい、市場の異変と「バーゲンセールの条件」に迫る。
歴史は韻を踏む。そのことを実感させるような事態が今、マンション市場で起こりつつある。
およそ10年以上もの期間、上昇し続けたマンションの市場価格が、どうやら下落し始めた気配なのである。
マンション価格が下落すると、それに伴って経営が悪化する企業が出てくる。かつて2回の「バブル崩壊」で、多くの企業が経営破綻した姿を世間に曝した。
平成大バブルが崩壊した時に経営を悪化させて倒産したのは、不動産を担保に融資をしていた金融機関であった。北海道拓殖銀行や阪和銀行、徳陽シティ銀行などである。日本長期信用銀行や日本債券信用銀行なども経営破綻して国有化後、経営が他銀行へと引き継がれた。
2002年に底を打ったマンション市場は、2000年代にオイルマネーを中心とした資金が流入し価格が上昇。その現象は後に「ファンドバブル」と呼ばれた。
そして、2008年9月のリーマン・ブラザーズ倒産に伴うファンドバブル崩壊の時には、翌2009年に株式を上場や公開していた準大手や中堅のマンションデベロッパーが次々と倒産。社名を挙げれば、穴吹工務店、ジョイント・コーポレーション、日本綜合地所、アゼル、ニチモ、ダイア建設などである。
平成大バブルの時に比べれば、いくぶん役者が小振りになった印象があった。
では今回、マンション価格が本格的に下落した時に経営破綻する企業があるとすれば、それはどこだろうか。
それがどこかを示す前に、まずはザックリと今回のマンション価格が下落に至る過程をおさらいしておこう。
価格の上昇の起点は、2013年に始まった異次元金融緩和であった。ただし、最初はその地域が限られていた。主に東京都心や湾岸、川崎市の一部などだ。私はこの現象を「局地バブル」と名付けた。
その後、コロナによる景気対策資金や円安による海外からの流入マネーによって2022年から上昇速度が加速。あの平成大バブル期の「狂乱地価」を彷彿とさせる様相となった。
当初の値上がり地域は都心や湾岸の「局地」であったが、主に2022年以降は東京23区全域から周辺へ広がり、やがては近畿圏、主要都市圏に及んだ。ただ、そこでも上昇したエリアは各都市の中核エリアに限られていた。エリアは拡大したが、やはり地域は限定される「局地バブル」であった。
潮目が変わり始めたのは2024年3月のゼロ金利解除あたりからだ。
新築、中古ともにマンション価格が上がり過ぎた結果、実際に住むために購入する実需層の動きが鈍り始めた。住宅ローンの金利がジワリと上がり始めたので、当然の流れでもあった。
一方、2024年の1月から施行されていた「区分所有補正率の導入」による、タワマン購入による相続税対策への締め付けも効果を発揮し始めていた。
さらに、2025年11月、高市首相は国会で台湾有事における状況を「存立危機事態」と答弁。これに中国が猛反発して、日本への渡航を実質的に制限した。
そして同年10月には、日本国内における経営・管理ビザの資本金要件が3,000万円以上に引き上げられた。
これらの状況変化によって、それまで目立っていた外国人のマンション購入の動きが一気に萎んできたと見られる。
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